はじめに
こんにちは、東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。
東京の歯科医師先生と歯科医院を支援する公認会計士・税理士が税金や節税について解説します。
今回は、相続税の計算における養子の取扱いについて説明したいと思います。
相続税の計算と法定相続人の数
相続税の計算における下記の項目については、法定相続人の数をもとにして計算されます。
- 相続税の基礎控除額(3,000万円+600万円×法定相続人数)
- 生命保険金の非課税限度額(500万円×法定相続人数)
- 死亡退職金の非課税限度額(500万円×法定相続人数)
- 相続税の総額の計算
このように、法定相続人の人数が多いほど有利になります(相続税が少なくなります)。
相続税の計算における養子の制限
養子縁組を行って恣意的に相続人の数を増やすことで相続税を免れようとする手段を防ぐため、相続税の計算において法定相続人の数に含めることができる被相続人(亡くなった人)の養子の数には、制限がかけられています。
法定相続人に含めることができる養子の数は、被相続人に実子がいるかどうかで異なってきます。
- 被相続人に実子がいる場合は、1人まで養子として認められます。
- 被相続人に実子がいない場合は、2人まで養子として認められます。
なお、このような養子の数の制限は、あくまで相続税の計算における制限であって、養子の相続権そのものを制限するものではありません。
実子として取り扱われる養子
上記のように、相続税の計算において法定相続人に含めることができる養子の数には1人または2人までという制限がかけられていますが、下記のどれか一つでも当てはまる養子の場合は実子として取り扱われるので、人数の制限なくすべてが法定相続人の数に含められます。
- 被相続人と特別養子縁組によって被相続人の養子になった人
- 被相続人の配偶者の実子で被相続人の養子になった人
- 被相続人と配偶者の結婚前の特別養子縁組によってその配偶者の養子になった人で、被相続人と配偶者の結婚後に被相続人の養子になった人
- 被相続人の実子、養子または直系卑属が被相続人より先に亡くなっているため(または相続権を失っているため)、その子供などに代わって相続人(代襲相続人)となった直系卑属(子や孫)
おわりに
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東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤でした。