医院開業したばかりで赤字でも青色で確定申告すればメリット大

はじめに

こんにちは、東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。

歯科医院を支援する公認会計士・税理士が所得税の確定申告について解説します。

今回は、歯科医院を開業したばかりで赤字であったとしても、青色で確定申告すると大きなメリットがあることについて説明したいと思います。

 

 

赤字なら確定申告しなくてOKだけど

歯科医院を開業したばかりで赤字のため、納めるべき税金がないのであれば確定申告をする必要はありません。

 

確定申告をするには帳簿を整理して決算書を作成したり、税金の計算をしたりしないといけないので、なにかと面倒で手間がかかります。青色で確定申告を行うとなるとさらに大変です。

そのため、医院を開業した初年度など赤字だと分かりきっている場合、確定申告をしない人も少なくありません。

 

しかし、たとえ赤字であったとしても、歯科医院を開業して2ヶ月以内に青色申告承認申請書を税務署に提出して、申告期限内に青色で確定申告を行うことで、次のようなさまざまなメリットを受けることができるのです。

 

 

赤字の繰り越し

青色で確定申告を行うことで、赤字を翌年以降最大で3年間繰り越すことができます。

 

例えば、1年目に300万円の赤字が発生して、2年目は500万円の利益が出たとします。

1年目は、300万円の赤字で青色申告をする。
2年目は、500万円-300万円=200万円が利益(所得)になり、この200万円に税率をかけて税金が計算されます。

1年目に青色申告していないと(無申告や白色申告の場合)、2年目は500万円の利益にまるまる税金がかかってしまいます。

 

 

源泉所得税が戻ってくる

個人開業の歯科医院の場合、社会保険診療報酬支払基金から振り込まれる診療報酬は、請求した全額が振り込まれるのではなく、約10%の源泉所得税が控除(天引き)されて、その残りが振り込まれます。

この天引きされた源泉所得税は、税金の前払いなので、その年の所得が赤字であれば、確定申告をすることで、天引きされた源泉所得税が戻ってくるのです。

 

また、年の途中で開業した歯科医師先生の場合は、勤務先を退職するまでのその年の給料や退職金からも源泉所得税が控除されています。上記と同じく、その年の所得が赤字であれば(赤字でなくても所得が少額であれば)、確定申告をすることで、天引きされた源泉所得税が戻ってきます。

確定申告をしなければ、前払いしている税金を取り戻すことはできません。

 

 

おわりに

青色申告には上記以外にも、例えば青色申告特別控除や青色事業専従者給与など、多くの節税メリットがありますので、歯科医院を開業した初年度から青色申告を行ってくださいね。

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東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤でした。