医業収益借入金比率と借入金償還期間 | 歯科医院の安全性分析-2

はじめに

こんにちは、東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。

歯科医院を支援する公認会計士・税理士が歯科診療所経営のための財務分析について解説します。

今回は、借入金の規模の適切性を調べるための安全性分析指標である医業収益借入金比率と借入金償還期間について説明したいと思います。

 

 

医業収益借入金比率

医業収益借入金比率は借入金の規模の適切性を調べる指標で次の式で計算します。

医業収益借入金比率(%) = 借入金 / 医業収益

 

医業収益借入金比率が100%とは、借入金が1年間の医業収益(売上高)と同額ある状態になります。歯科医院においては医業収益借入金比率が50%以下になるようにするのが望ましく、少なくとも80%以下にしないとスケジュール通りの返済が難しくなってきます。

 

 

借入金償還期間

上記の医業収益借入金比率と同様に、借入金償還期間も借入金の規模の適切性を調べる指標で次の式で計算します。

借入金償還期間(年) = 借入金 / ( 税引き後当期利益 + 減価償却費 )

 

借入金残高を1年間の事業活動で生じるキャッシュ・フローで割ることで、借入金をどのくらいの年数で返済できる力があるのかを把握できます。

歯科医院においては借入金償還期間が8~10年以下であることが望ましいです。

借入を行った当初は借入金償還期間が長くなってしまいますが、返済をすすめていくにしたがって、分母である借入金が減少、分子である税引き後当期利益の増加(支払い利息の減少)によって、短くなっていきます。

金融機関においてもこの借入金償還期間は非常に気にする指標になりますので、借入金償還期間が長すぎるようであれば、事業外資産や遊休資産などを売却したり自己資本を増加させて借入金の返済に充当して借入金の返済をすすめる必要があります。

 

 

おわりに

公認会計士資格を持つ税理士をお探しの歯科医師先生や歯科医院・医療法人の方がいらっしゃいましたら、東京都港区にある税理士法人インテグリティにお声がけください。歯科医院特有の会計や税金だけでなく、ビジネスやファイナンスにも強い公認会計士・税理士が、歯科医院が持続的に成長するお手伝いをさせて頂きます。

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東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤でした。