はじめに
こんにちは、東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。
歯科医院を支援する公認会計士・税理士が歯科診療所経営のための財務分析について解説します。
今回は、どれだけ効率的に資本を活用しているかの指標である総資本回転率について説明したいと思います。
総資本回転率の改善についてはこちら
総資本回転率を改善するためには | 歯科医院の収益性分析-4
お金の流れ
歯科医院では、
自分で用意したお金と銀行などからの借入金を使って、家賃や人件費の支払いや歯科材料や医薬品の仕入れ、歯科ユニットやレセコンといった設備投資を行い、
医業収入という売上をたてることでお金を回収します。
このように、
お金を用意して
経費などでお金を使って
売上でお金を回収して
という一連の事業活動を行うことで、事業は続いていきます。
総資本回転率とは
総資本回転率とは、事業活動に投資された資本が1年間でどれくらい効率的に活用されているかを表す指標になります。
総資本回転率は、次のように計算します。
売上高 ( 医業収入 ) / 総資本 = 総資本回転率
総資本は、
個人の歯科医院の場合は、負債+元入金
医療法人の歯科医院の場合は、負債+純資産
になります。
総資本回転率は、どれだけのお金を投入して、投入したお金の何倍の売上を上げることができたかを表す数値で、高ければ高いほど投入されたお金(総資本)が効率的に活用されているかを表しているということができます。
総資本回転率の例
甲歯科医院の場合
総資本が2,000万円で、1年間で3,000万円の医業収入を上げた。
総資本回転率 = 3,000万円 / 2,000万円 = 1.5回転
乙歯科医院の場合
総資本が3,000万円で、1年間で4,000万円の医業収入を上げた。
総資本回転率 = 4,000万円 / 3,000万円 = 1.33回転
医業収入は乙歯科医院の方が大きいですが、資本の効率性という観点でみると、総資本回転率が大きい甲歯科医院の方が効率的に資本を活用しているといえます。
おわりに
公認会計士資格を持つ税理士をお探しの歯科医師先生や歯科医院・医療法人の方がいらっしゃいましたら、東京都港区にある税理士法人インテグリティにお声がけください。歯科医院特有の会計や税金だけでなく、ビジネスやファイナンスにも強い公認会計士・税理士が、歯科医院が持続的に成長するお手伝いをさせて頂きます。
最後まで読んで頂きましてありがとうございます。
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東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤でした。