医業利益率と医業収益経常利益率 | 歯科医院の収益性分析-1

はじめに

こんにちは、東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。

歯科医院を支援する公認会計士・税理士が歯科診療所経営のための財務分析について解説します。

今回は、収益性分析で用いる医業利益率と医業収益経常利益率について説明したいと思います。

 

 

医業利益率とは

医業利益率とは、医業収益に対する医業利益の割合を示すもので、歯科医院の本業である医療活動による収益性を表します。

医業利益率 = 医業利益 / 医業収益

医業収益は売上高にあたるもので、この医業利益から医業費用を差し引いたものが医業利益になります。

 

歯科医院の安定経営のためには常にプラスの値になることが望まれます。

 

 

医業収益経常利益率

医業収益経常利益率とは医業収益に対する経常利益の割合を示すもので、歯科医院の収益性を表す重要な指標になります。

医業収益経常利益率 = 経常利益 / 医業収益

医業利益から医業費用を差し引いたものが医業利益、この医業利益に医業外収益を加えて医業外費用を差し引いたものが経常利益になります。

 

医業利益率が歯科医院における本来の目的である医療活動における収益性を表す指標であるのに対して、
医業収益経常利益率は歯科医院における経常的な活動の成果としての総合的な収益性を表す指標であるといえます。

 

医業収益経常利益率は、個人の歯科医院の場合20~30%、医療法人の歯科医院の場合5~10%くらいだと考えられます。
なお、個人に比べて医療法人の値が低いのは、院長先生のお給料が個人の場合は含まれていないのに対して、医療法人の場合は含まれているためです。

 

売上高である医業収益が増加していても、医業収益経常利益率が低下しているのであれば歯科医院の経営がうまくいっているとはいえない可能性があります。

このような場合は、医業収益経常利益率が低下してしまった原因を分析して対策を講じる必要があります。

 

 

おわりに

公認会計士資格を持つ税理士をお探しの歯科医師先生や歯科医院・医療法人の方がいらっしゃいましたら、東京都港区にある税理士法人インテグリティにお声がけください。歯科医院特有の会計や税金だけでなく、ビジネスやファイナンスにも強い公認会計士・税理士が、歯科医院が持続的に成長するお手伝いをさせて頂きます。

最後まで読んで頂きましてありがとうございます。
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東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤でした。